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空間にアクセントをつけよう Part 1
床材の魅力 再発見!

現在の日本の住まいにおける床材の圧倒的シェアはフローリングになります。
では今から約30 年前はどうだったのでしょうか。
和室には畳、洋間にはカーペットが当たり前の時代がありました。
今回は、色柄のバリエーションが多い様々な床材をご紹介します。
Text & Photographs :Eriko Hosoi(c//space)
フローリング戦国時代

無垢板の単層フォローリング

 ここ数年急激にシェアを伸ばしてきている素材に、リアルな木目プリントの塩ビシートを施した床材があります。元来フローリングには無垢板を用いた単層フローリングと極薄い美しい木目材を表面に貼った合板による複合フローリングがありますが、そこに印刷技術の向上により、一目ではわからないくらいリアルな木目プリントのシートを貼った商品が登場しました。
 一方で、木肌が持つ温かみのある質感を大事にしたいと、無垢板を使ったフローリングも根強い人気があり、木の種類や仕上げ色などバリエーションを増やしています。住まいに求める価値観の多様化から、コストや生産性だけではなく、自然派志向などの暮らし方やデザインの志向性によって多種多様なフローリング材が選択可能になっているのです。
 それぞれの種類には素材や構造の違いにより特性があります。単層フローリングは木の種類による木肌の柔らかさ、硬さを足裏で感じることが出来、木の温もりもダイレクトに伝わり高級感があります。しかし、反りや伸縮のリスクはゼロではなく、床暖房に使用出来ないものもあります。複合フローリングはその構造により安定性が高く価格も低めです。また、使用用途に応じて床暖房用、遮音用、リフォーム用などバリエーションが豊富です。ですが、表面の仕上げ材はとても薄いので、傷がつくと下地の合板が見えることがあり修繕が必要になります。
 塗装にもバリエーションが増えています。丈夫でメンテナンス性も高いウレタン樹脂塗装や日焼けによる変色を防ぐUV 塗装、美しい光沢を生むワックス塗装などが一般的です。最近では自然派志向のニーズに応え、天然系素材を使ったオイルフィニッシュなども人気です。
 コストだけではなく、空間にあった色目や木目、仕上げ材の選択をしてみましょう。



オーク材 無垢板の単層フローリングにオイルを塗る。

塗り終わった直後のオイルフィニッシュのオーク材のフローリング。乾くとマットで自然な風合いに仕上がる。

陶磁器タイルや石材による装飾性

色柄、質感共にバリエーション豊かなタイル

 魅力的なタイルを生産、輸入しているメーカーが注目を集めています。タイルはここ数年モザイクタイルや調湿機能付タイルなど、素材、色柄ともにバリエーションが多く、選択肢が急激に増えてきています。トイレや洗面所、キッチンなど主に水回りなどの場所で使用されることが多いタイルですが、そのデザイン性の高さを生かし、リビングや寝室などの居室でアクセント使いをするのもお勧めです。例えばリビングとダイニングをエリア別にタイルで貼り分けアクセントにしたり、色違い、柄違いのタイルを床に市松模様のように貼ってカラフルに演出するなど様々な楽しみ方があります。
 石材の床でも大きさの違う材を組み合わせ、様々な柄を描くことが可能です。高価な素材もありますが、玄関やテラス、サンルームなど使用目的に応じて部分的に貼ることで魅力的で且つコストを抑えて石材を使用する方法もあります。ぜひ色々工夫してみましょう。


色の違う大理石を組み合わせてデザインした床

本物?! リアルで丈夫な塩ビ系素材

リアルな色柄が魅力の塩ビ系フロアタイル

 趣味で自転車を組み立てたりDIY作業をしたりなど、玄関以外のスペースでも土足のまま使える床材を求めるお客様が増えてきています。そんな時はレストランや病院などの商業施設でも多く使われる塩ビ系タイル(重歩行用)はいかがでしょうか。石材の乱張り風やフローリング 柄など多種多様な色柄が思わず本物かと思うリアルさで印刷されています。印刷といってもそこは重歩行用。土足で歩き回っても簡単に剥がれたりすることはありません。丈夫で本物の素材よりコストは抑えられ、水にも強く清掃性も高いです。
 更に安価な室内用の素材としては塩ビ系長尺シートがあります。これらは小さな空間であれば目地無く1枚で施工できるので、トイレや洗面所などの水回りの床材にも向いています。またクッション性の高いタイプであれば、汚れやすい子供部屋やペットのいる部屋に敷くのもお勧めです。近年の印刷技術の向上により実現したリアルな色柄、多様性も魅力的です。

カーペットの贅沢な魅力

ホテルで使われる美しいモチーフと柔らかな足触りが魅力のカーペット

 約30年前は住宅でも主流だった床材、カーペット。フローリングには無い良さが幾つもあります。今こそ自宅の床材を見直してみませんか?
 カーペットが現在でも多く使われる場所の一つにホテルの客室があります。足触りの柔らかさ、遮音性、高級感、デザイン性の高さなど様々な利点があるからこそではないでしょうか。カーペットにはウール、シルク、麻などの自然素材によるものの他、アクリルやナイロンなどの化学繊維のものもあります。それぞれに特性があり、防炎性や消臭性、静電気抑制など機能も様々です。その中でも私のお勧めはウール製のウィルトンカーペット。ウールは汚れにも強く、防炎性も高い素材です。寝室やリビングなど、素足が触れたり直に座ったりする場所に柔らかで弾力性に富むカーペットを敷いてみませんか?

彩り豊かな素材で空間にアクセントを

色鮮やかなアクセントクロス

 様々な床材をご紹介しましたが、室内空間でインテリア・イメージを表現するには面積の大きな壁面との関係性が重要です。色柄豊かな様々な壁装材と相性の良い色柄を床材でも選ぶことでバランスが取れ、尚且つよりそれぞれが引き立つことになります。
 2016年から2017年にかけて、世界のインテリア・トレンドは装飾性の復活が言われています。楽しく美しいアクセント素材を床や壁に施して装飾豊かなインテリアを楽しみましょう。

注意点:小型犬などのペットを室内で飼う場合、滑りやすい素材は股関節などを痛めるケースにつながる可能性があります。ペット専用の床材を販売している会社もありますので、事前に専門家に相談しましょう。